スケートボード男子ストリート パリ五輪予選 小野寺吟雲が2位

アーバンスポーツのパリオリンピック予選シリーズ、スケートボード男子ストリートの決勝で、14歳の小野寺吟雲選手が2位に入り、初めてのオリンピック出場へ向けて代表争いで日本勢のトップに立ちました。また、女子ストリートの決勝では、15歳の赤間凛音選手が安定感のある滑りで2位に入り、代表争いで日本選手のトップに立って初めてのオリンピック出場へ前進しました。

《男子》

中国の上海で開かれているパリオリンピック予選シリーズのスケートボード男子ストリート決勝は、階段やレールなどが設置されたコースで、45秒間滑って技を何度も繰り出す「ラン」を2回、1回の技で勝負する「ベストトリック」を5回行い、それぞれの得点の高い3回の合計で競われました。

8人で争う決勝には日本から3人が進出し、このうち世界ランキング6位の小野寺選手は、前半の「ラン」で、スピードのある滑りからボードを回転させる技などを次々と成功させてトップに立ちました。

後半の「ベストトリック」では、2回目で、ボードの後ろの部分を手すりに滑らせたあと、空中で回転させて着地する大技を決めて高得点をマークし、合計277.34で2位に入り、初のオリンピック出場へ向けて代表争いの世界ランキングで日本勢トップに立ちました。

また
▽世界ランキング10位で17歳の佐々木音憧選手が、「ベストトリック」で90点台を2回そろえて4位となったほか
▽世界ランキング5位で20歳の根附海龍選手が8位でした。

優勝は東京オリンピックの銅メダリストでアメリカのジャガー・イートン選手でした。

この種目で日本からパリオリンピックに出場できるのは最大3人で、今大会では、東京オリンピック金メダリストの堀米雄斗選手や、世界ランキング1位の白井空良選手などの実力者が決勝に進めず、代表争いはさらに混戦となっています。

小野寺吟雲「次は絶対に1位を」

日本勢トップの2位だった小野寺吟雲選手は「単純にすごくうれしい。決勝なので、自分らしく”絶対やってやる”という気持ちで入った。ベストトリックは2回決めなければいけないので集中していた。次のブダペスト大会では、もっとうまくなって絶対に1位を取れるように頑張りたい」と話していました。

佐々木音憧「次こそ表彰台に立ち五輪に」

4位に入った佐々木音憧選手は「ベストトリックでしっかり2回決められて、4位に入れたのはよかったが、表彰台に立ちたかった。次こそ表彰台に立ってオリンピックに出られたらいい」と話していました。

根附海龍「今回悔しい結果 次は表彰台に」

8位の根附海龍選手は「得意のランでミスをして気持ちがうまく入らなかった。足が重く、詰めも甘かった。今回悔しい結果だったので、次は表彰台に乗りたい」と話していました。

《女子》

スケートボード女子ストリート 赤間凛音2位 五輪に前進

また、スケートボード女子ストリートの決勝では、15歳の赤間凛音 選手が安定感のある滑りで2位に入り、代表争いで日本選手のトップに立って初めてのオリンピック出場へ前進しました。

中国の上海で開かれているパリオリンピック予選シリーズのスケートボード女子ストリート決勝は、階段やレールなどが設置されたコースで、45秒間滑って技を何度も繰り出す「ラン」を2回、1回の技で勝負する「ベストトリック」を5回行い、それぞれの得点の高い3回の合計で競われました。

8人で争う決勝には日本から3人が進出し、このうち準決勝を2位で通過した15歳の赤間選手は、前半の「ラン」で、半回転したあと前輪の車軸部分を滑らせる技などを決めて、90点台の得点をマークし2番手につけました。

そして、後半の「ベストトリック」では、4回目で270度回ってレールに飛び乗りボードを滑らせる技を決めて、92.55の高得点をマークしました。

最後の5回目にも90点台の高得点を出した赤間選手は合計を274.35として、わずかの差で優勝は逃しましたが2位となり、初のオリンピック出場へ向けて代表争いの世界ランキングで日本勢トップに立ちました。

また、14歳の吉沢恋 選手が巧みなボードさばきを見せて合計257.73で3位に入り、東京オリンピック銅メダリストの中山楓奈選手は6位でした。

優勝は、東京オリンピック銀メダリストでブラジルのライッサ・レアウ選手でした。

パリオリンピックの出場枠は最大3人をめぐり、今大会で決勝に進めなかった東京オリンピック金メダリストの西矢椛 選手や、世界ランキング3位の織田夢海 選手などを含めて、代表争いは混戦となっています。

赤間凛音「まだ油断はできない 次の大会では優勝を」

日本選手でトップの2位に入った赤間凛音 選手は「パリオリンピックにつながるポイントの大きい大会で2位だったのはよかったが、少しの差で勝てなかったのは悔しかった。少しでもオリンピックに近づけたのならよかったが、まだ油断はできないので、もっと頑張りたい。次のブダペストの大会では優勝したい」と話していました。

吉沢恋「次の大会で表彰台にのぼり 五輪に出たい」

また、3位だった吉沢恋 選手は「自分が決めたい技を決めることに集中していた。プレッシャーや緊張が大きかったが、周りの環境に慣れてきて、決勝はいいコンディションで戦えた。次のブダペスト大会まであと1か月だが、ランの点数を上げて、ベストトリックの技も増やしていき、表彰台にのぼってオリンピックに出たい」と話していました。

中山楓奈「次の大会ではやりたいことを出し切りたい」

6位だった中山楓奈選手は「やりたいことが全然できなかった。次の大会ではやりたい技を出し切りたい」と悔しさをにじませていました。