ガザ地区の戦闘激化 米がイスラエルと協議へ 犠牲抑えられるか

イスラエル軍はガザ地区で多くの避難者が身を寄せる南部ラファでイスラム組織ハマスへの攻撃を続けるとともに、北部でも再び戦闘を激化させています。

19日にはアメリカのサリバン大統領補佐官がイスラエルを訪れ、ラファで民間人を巻き添えにする大規模な地上作戦を行わないよう働きかけるものと見られ、協議の行方が注目されます。

イスラエル軍はガザ地区南部ラファで地上部隊による攻撃と空爆を続けていて、パレスチナのメディアは18日、空爆で民間人2人が死亡したと伝えています。

またイスラエル軍はいったんは制圧したとしていた北部のジャバリアにハマスの戦闘員が結集しているとして攻撃を再開していて、18日、複数の戦闘員を殺害したと発表しました。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は、ジャバリアでの戦闘についてイスラエル軍がこの戦争で最も激しい戦闘の1つになっていると説明していると指摘していて、ハマス側も激しく抵抗を続けているとみられます。

こうした中、アメリカ・ホワイトハウスは、サリバン大統領補佐官が19日にイスラエルを訪れ、ネタニヤフ首相などと会談すると発表しました。

イスラエル側はラファに追加の部隊を派遣して攻撃を強化する構えですが、ラファからはすでに推計で63万人以上が避難を余儀なくされていて、人道状況がさらに悪化することが懸念されています。

サリバン補佐官はイスラエルに対して、大規模な地上作戦に代わりハマスの幹部などに標的を絞った作戦を行うよう促すものと見られ、アメリカの働きかけで民間人の犠牲を抑えることができるのか、注目されます。