プーチン大統領 中国と先端技術分野でも協力関係強化 姿勢示す

中国を訪問しているロシアのプーチン大統領は貿易の促進を目的とする博覧会に出席し、制裁によって欧米からの輸入が制限されている先端技術などの分野でも中国との協力関係を強化する姿勢を示しました。

新たな任期に入ってから最初の外国訪問先として中国を訪れているロシアのプーチン大統領は、17日、東北部の黒竜江省ハルビンで両政府が主催する貿易の促進を目的とする博覧会の開幕式に出席しました。

この中でプーチン大統領は演説し「先端技術や技術革新の分野で協力を強化し、両国の科学や研究の潜在力を結集させる。それがグローバル経済においてロシアと中国が主導的な立場を担い、競争力を高めるのに必要なことだ」と述べました。

16日、プーチン大統領と中国の習近平国家主席が署名した共同声明でもAI=人工知能や通信技術など幅広い分野で協力していくと触れられていて、ロシアとしては制裁によって欧米からの先端技術や製品の輸入が制限される中で、中国との協力を通じて対抗していく考えとみられます。

一方、中国外務省によりますと、習主席は16日、プーチン大統領と会談した際にウクライナ情勢について「中国は、ロシアとウクライナの双方が認め、すべての当事者が平等に参加しすべての和平案を公平に議論する国際会議の適切な時期の開催を支持する。ウクライナ問題の早期の政治的解決のため、建設的な役割を果たし続けたい」と述べました。

これに対し、プーチン大統領は中国の立場を評価するとともに「中国側と緊密な意思疎通を続けたい」と応じたということで、ウクライナ情勢でロシアと中国が足並みをそろえていると強調した形です。