北朝鮮 ミサイル “EEZ内への飛来確認されず” 林官房長官

韓国軍は北朝鮮が17日午後、日本海に向けて短距離弾道ミサイルと推定される数発を発射したと発表しました。

韓国軍合同参謀本部の発表によりますと、北朝鮮が17日午後3時10分ごろ、東部のウォンサン(元山)付近から日本海に向けて短距離弾道ミサイルと推定される数発を発射したということです。

飛行距離はおよそ300キロで、韓国軍は日米両国と関連する情報を緊密に共有し、詳しい分析を進めているとしています。

北朝鮮による弾道ミサイル発射は、先月22日以来です。

このときの発射について韓国軍は飛行距離を300キロ余りだとしていて、北朝鮮は発射の翌日に「超大型ロケット砲」と呼ぶ短距離弾道ミサイルの発射訓練だったと発表していました。

北朝鮮の国営メディアは、韓国上空で16日実施された米韓空軍の共同訓練などを非難し「米韓の軍事的挑発は国家の安全を守る強力な対応により挫折を免れないだろう」とする論評を17日、伝えていました。

また、キム・ジョンウン(金正恩)総書記がこのところ相次いで新たに生産された兵器を視察していることに関連してキム総書記の妹、キム・ヨジョン(金与正)氏は17日、これらの兵器が韓国を狙うためのものだと強調していました。

林官房長官「被害報告などの情報ない」

林官房長官は午後の記者会見で「韓国軍の発表は承知しているが詳細は現在防衛省で分析中だ。現時点でわが国の領域やEEZ=排他的経済水域へのミサイルの飛来は確認されておらず、関係機関から被害報告などの情報はない。引き続き、アメリカや韓国などとも緊密に連携し、必要な情報の収集・分析を行うとともに警戒・監視に全力を挙げる」と述べました。

政府関係者 “発射されたとみられるもの 短距離ですでに落下か”

政府関係者は午後3時半ごろNHKの取材に対し「発射されたとみられるものは短距離で、すでに落下し、日本への影響はないとみられる。詳細は確認中だ」と述べました。

防衛省関係者 “EEZ内落下の情報なし”

防衛省関係者によりますと、これまでのところ日本のEEZ=排他的経済水域の中にミサイルが落下したという情報はないということです。