体操 NHK杯が開幕 女子1日目 宮田笙子がトップに 2位は岸里奈

パリオリンピックの代表選考を兼ねた体操のNHK杯は16日開幕し、女子の1日目はエースの宮田笙子選手が全日本選手権に続いてトップに立ちました。

NHKでは18日(土)の女子、19日(日)の男子を中継でお伝えする予定です。

体操のNHK杯は先月の全日本選手権の得点を持ち点に男女ともに2日間の演技で争われ、このうち女子は、個人総合の上位4人と、団体総合で得点に貢献できる1人の合わせて5人がパリオリンピックの代表に内定します。

大会は16日、群馬県高崎市で開幕し、女子の1日目の競技が行われました。

全日本選手権1位の宮田選手は左足の太ももを痛めてテーピングを巻いて出場しましたが、最初の得意の跳馬で高難度の「ユルチェンコ2回ひねり」を着地まできれいに決め、この種目トップの14.300をマークしました。

続く段違い平行棒は13.766、やや着地が乱れた平均台も13.266と安定した得点をマークし一度もトップを譲ることなく、最終種目のゆかを迎えました。

ゆかは最後の着地にミスが出て11.733と得点を伸ばせず、演技のあとには痛めている足を気にするしぐさも見せました。

それでも全日本選手権との合計を162.863として、トップを守りました。

2位も全日本選手権に続いて16歳の岸里奈選手が、3位は平均台とゆかで高得点をマークした岡村真選手、4位は15歳の中村遥香選手となりました。

最終順位が決まる女子の2日目の競技は18日行われます。

宮田笙子「演技を最後までやりきったことはよかった」

女子の1日目を終え、トップの宮田笙子選手は「集中はしていたが、足の痛みの影響で後半種目が心配だった。きょうはよかったといえる演技は1つもなかったが、演技を途中でやめることなく最後までやりきったことはよかった」と話していました。
そして、3連覇がかかる18日に向けて「まずは落ち着いてやってきたことをミスなく、細かい部分まで注意を払って点数を伸ばしていけたらいい」と話していました。

岸里奈「自信を持って余裕あふれる演技ができた」

2位の岸里奈選手は「全日本選手権ではあまりいい演技ができなかったが、修正できてよかった。平均台で落下してしまったのは悔いが残るが、美しい体操を見せられたし、自信を持って余裕あふれる演技ができた」と振り返りました。
そのうえで18日に向けて「きょうのミスをしっかり修正したい。あさっては一番大事なポイントだと思うので、最後まで諦めずに粘り強くいきたいと思う」と意気込んでいました。

中村遥香「いろいろなことを考えてしまいいつもより緊張」

4位につけた15歳の中村遥香選手は「全日本選手権の時よりもいろいろなことを考えてしまいいつもより緊張した。大きなミスは出なかったが細かなミスが多く全体的によかったかと言われるとあまりよくはない内容だった」と振り返りました。
パリオリンピックの代表がかかる18日の競技に向けては「平均台とゆかで特に緊張して細かいミスが積み重なり、得点があまり伸びなかった。あさっても同じように緊張すると思うが、きょうの反省を踏まえて細かいミスが出たところを修正し代表の権利を取りたい」と話していました。

杉原愛子「悔しさが大きいが残りの演技は楽しくできた」

杉原愛子選手は段違い平行棒で落下するミスが出て5位となったことについて「自信を持って練習をしてきたからこそ悔しさが大きいが、そこで吹っ切れて残りの演技は楽しくできた」と振り返りました。
そのうえで「全日本選手権が終わっていい位置にいるからこそ、しっかりやりたいという気持ちが失敗につながったと思う。あさっては点数を気にせずにやってきたことを全力で出し切って、体操の魅力も伝えられるようにしたい。やりきりたい」と笑顔で答えていました。

《NHK放送予定》

▽5月18日(土) 午後2時~【Eテレ】NHK杯体操女子
▽5月19日(日) 午前11時40分~【BS】NHK杯体操男子
▽5月19日(日) 午後1時5分~【総合】NHK杯体操男子