石川 七尾湾特産「能登とり貝」初競りで過去最高額

高級食材として知られる石川県、七尾湾特産の「能登とり貝」は、地震の影響で養殖設備の一部が被害を受けましたが、16日、例年どおり初競りが行われ、最高等級の「プレミアム」が1個当たり2万5000円と過去最高額で競り落とされました。

七尾湾で養殖されている特産の「能登とり貝」は、身が大きく肉に厚みがあり上品な甘みが特長で、すしネタや刺身などの高級食材として知られています。

能登半島地震の影響で、養殖設備の一部が壊れるなどの被害が出ましたが、金沢市の「かなざわ総合市場」で16日、例年どおり初競りが行われ、とり貝およそ320個が並びました。

仲買人らは威勢のよい掛け声とともに次々と競り落とし、このうち200グラムを超える最高等級の「プレミアム」は、過去最高の1個当たり2万5000円の値がつきました。

過去最高額で競り落とした金沢市の鮮魚店の男性は「七尾からよく魚を仕入れているので、復興の支援ができればと思ってこの価格で買いました。これからもできる範囲で応援していきたいです」と話していました。

石川県によりますと「能登とり貝」のことしの出荷量は地震による被害のため例年より2割ほど減少する見込みですが、品質に影響はないということです。

能登とり貝生産組合の小泉一明組合長は「地震の影響は受けましたが、そうした中でも生産された能登とり貝をぜひ味わってほしいです」と話していました。