円相場 一時1ドル=153円台まで値上がり

16日の東京外国為替市場、アメリカの利下げへの期待からドル売り円買いが進み、円相場は一時、1ドル=153円台まで値上がりしました。

外国為替市場では、アメリカで15日に発表された小売業の売上高が市場の予想を下回ったことから、インフレが鈍化し、利下げの時期が早まるのではないかという観測が出て、ドルを売って円を買う動きが強まりました。

東京市場でもこうした流れを受け継いだことに加え、アメリカの長期金利が低下したことで、円相場は一時、15日と比べて2円以上、円高が進み、1ドル=153円台まで値上がりしました。

その後はドルを買い戻す動きも出て、午後5時時点の円相場は15日と比べて、1円68銭、円高ドル安の1ドル=154円41銭から42銭でした。

ユーロに対しては15日と比べて1円6銭、円高ユーロ安の1ユーロ=167円91銭から95銭でした。

ユーロはドルに対して1ユーロ=1.0874から75ドルでした。

市場関係者は「市場の高い関心を集めていたアメリカの先月の小売統計と消費者物価指数の発表を受けて、市場ではインフレ懸念が和らぎ、円高ドル安が進行した。ただ、午後になると、アメリカの長期金利に下げ止まりの動きが出たため、ドルを買い戻す動きも出た」と話しています。