“被災家庭の古文書や工芸品は処分せず相談を” 石川 輪島

奥能登地域の歴史を伝える資料を守ろうと、石川県輪島市は被災した家庭にあった古文書や工芸品は処分せず行政に相談するなどの対応を呼びかけています。

能登半島地震の被災地では、被災した古文書や工芸品などを別の場所で保管する文化庁の事業「文化財レスキュー」が行われ、輪島市でも国の重要文化財「旧角海家住宅」の工芸品を市の美術館で保管しています。

この取り組みの一環で輪島市教育委員会は家庭にあった古文書や工芸品について専用の相談窓口を設け、処分せず行政に相談して預けるなどの対応を呼びかけています。

窓口には14日までに個人のほか、寺や神社から合わせて65件の相談が寄せられ、倒壊した自宅に残った「キリコ」と呼ばれる灯籠や、地元の漆芸作家の作品の運び出しなどについて問い合わせがあったということです。

輪島市教育委員会文化課の刀祢有司 課長は「輪島の歴史を伝える地域の資料をぜひ救出して後世に残したい」と話しています。

相談窓口は輪島市教育委員会文化課で、電話番号は「0768-22-7666」です。