福井空港で小型飛行機が胴体着陸 操縦士1人が搭乗 けがはなし

15日午後、福井県の福井空港で小型プロペラ機が胴体着陸しました。警察などによりますと、操縦していた80代の男性にけがはなかったということで、国土交通省や警察が詳しい状況を調べています。

国土交通省などによりますと、15日午後1時45分ごろ、福井県坂井市にある福井空港で小型プロペラ機が滑走路上に胴体着陸しました。

小型プロペラ機には福井市内の80代の男性が1人で操縦していて、けがはなかったということです。

この影響で福井空港の滑走路は、15日午後6時現在も、閉鎖された状態が続いています。

当時、小型プロペラ機は福井空港で離着陸を繰り返す訓練中で、1回目の着陸の際に胴体着陸したということです。プロペラも滑走路に接触しました。

国土交通省に提出された飛行計画書では、15日午後1時40分ごろに福井空港を離陸し、1時間ほど訓練を続けたあと、そのまま福井空港に着陸する予定だったということです。

国土交通省は重大インシデントに該当するとしていて、国の運輸安全委員会は16日午前、航空事故調査官3人を現地に派遣し、原因の調査を始めることにしています。

午後3時ごろ、NHKのヘリコプターから撮影した福井空港の映像では、胴体着陸した小型の飛行機が滑走路を横切るような形で停止している様子が確認できます。

機体には、JA4022と書かれています。

乗降部分が開いていて操縦席の内部が見える状態になっていて、警察官などが機体を囲んで、翼の部分の状況を確認するなどしています。

周囲には消防車などの緊急車両も待機していますが、映像から煙などは確認できません。

空港から約400m離れた運送会社に勤務する男性は

福井空港から東に400メートルほど離れたところにある運送会社に勤務する男性は、「現場では、飛行機は横向きになっていましたが、煙などは出ていませんでした。操縦していた男性は、自力で立ち上がって救急車に乗っていきました。機体の車輪は出ていないように見えました」と話していました。

福井空港 定期便はなし

福井県坂井市にある福井空港は、1966年6月30日に開港し、東京を結ぶ定期便が就航していました。

しかし、石川県の小松空港がジェット化された影響で利用客が激減し、1976年に定期便がなくなりました。

1200メートルの滑走路があり、現在は主に小型機の基地としてやグライダーの訓練に使用されているほか、警察や福井県の防災ヘリなどの活動拠点になっています。