維新 音喜多政調会長 つばさの党捜索 “早期に法改正を”

日本維新の会の音喜多政務調査会長は、先の衆議院の補欠選挙で政治団体「つばさの党」の陣営が選挙活動を妨害したとして、警察の捜索を受けたことを踏まえ、対策の強化に必要な法改正に向けて各党に協力を求める考えを重ねて示しました。

今回の捜索について日本維新の会の音喜多政務調査会長は記者団に対し「本来、選挙期間中に速やかに取り締まるべきだった」と指摘しました。

そして、党として選挙の自由妨害罪に該当する行為の明確化や、罰則の強化を盛り込んだ、公職選挙法改正案のたたき台をまとめたことを踏まえ「現行法で対応できるという意見もあるが、具体的な例を法律に書き込み、捜査機関が対応しやすくする意味がある。主要野党は大きな方向性でまとまれると思っており、与党にも投げかけていきたい」と述べました。

一方、音喜多氏は、党の共同代表を務める大阪府の吉村知事から、次の衆議院選挙の公約に0歳から投票権を与え、親が投票を代行する制度の導入を盛り込むよう提案があったことを明らかにし「結党以来、世代間格差の是正を掲げており公約に載せる方向で検討する。憲法改正が必要か否かの論点もあり、早期に結論を出したい」と述べました。

松本総務相「各党の議論内容を注視していきたい」

松本総務大臣は閣議のあとの記者会見で「私自身、選挙に携わっているが、報道を見ているかぎり、少なくとも体験したことがないようなことが起こっていると感じた。公職選挙法に新たなルールをどのように設けるかについて総務大臣としてのコメントは控えるが、各党の議論の内容を注視していきたい」と述べました。

立民 岡田幹事長「捜査も含め状況を見極める時期」

立憲民主党の岡田幹事長は記者会見で「日本維新の会の法案のたたき台がどこまで法的に意味があるのか党内で議論を尽くしたい。法改正をすることによって有権者の権利を阻害する部分もあるし、選挙の自由妨害に該当する具体的な事例を法律に書くことで『それ以外のことはやってもいい』ということにもなりかねない。捜査も含め状況を見極める時期だ」と述べました。

共産 穀田国対委員長「現行法の範囲内でできることをやるべき」

共産党の穀田国会対策委員長は記者会見で「公正な議論が保障されなければならない選挙において、妨害は許されないが、選挙管理委員会などがしっかり対処すべき問題だ。現行法の範囲内で、できることをきちんとやるべきだ」と述べました。

国民 玉木代表「多くの賛同募って成立させたい」

国民民主党の玉木代表は記者会見で「今回の行為は選挙の自由妨害罪にあたると思うので、当局には厳しく対処してもらいたい。同時に、法改正も必要であり、日本維新の会のたたき台は、わが党と考えがかなり重なるところがある。できるだけ多くの賛同を募って成立させたい。東京都知事選挙に加え、衆議院選挙もあるかもしれないので早めに処理する必要がある」と述べました。