福島 南会津町の住宅で強盗 近隣3県の強盗事件と関連捜査へ

14日未明、福島県南会津町の住宅に複数の男が押し入り、この家に1人で住む60代の女性の両手首などを縛ったうえで現金を奪って逃げました。警察は強盗傷害事件として捜査するとともに、先月下旬以降、近隣の栃木や長野、群馬で起きた強盗事件との関連がないかも調べることにしています。

午前1時すぎ、南会津町藤生の住宅でこの家に1人で住む60代の女性が寝室で寝ていたところ、複数の男が押し入りました。

警察によりますと、男らは女性の両手首などを粘着テープのようなもので縛ったうえで「カネを出せ」などと脅し、財布から現金1万数千円を奪って逃げたということです。

女性はその後、自分でテープをほどいて近所の住民に助けを求め、みずから「自宅に男が入ってきて金をとられた」と警察に通報しました。

警察によりますと、女性の話から男らは少なくとも2人いたとみられ、「カネ、カネ」などと片言の日本語を話していたということです。

女性は手首にすり傷を負っていて、警察は強盗傷害事件として捜査しています。

被害にあったのは山あいにある隣の民家とは数百メートル距離が離れた住宅で、付近に防犯カメラなどはなく、夜はほとんど人通りがない地域です。

山間部の住宅に男が押し入る強盗事件は、▽先月30日に栃木県日光市で▽今月6日には長野県松本市で、▽今月8日には群馬県安中市で相次いで起きていて、警察は関連がないかも調べることにしています。

被害のあった集落に住む人は

被害にあった女性と同じ集落に住む77歳の男性は「数日前、県外ナンバーの見慣れない車を見ました。下見をしていたかもしれないと思うと恐ろしく感じます。犯人が逮捕されるまで安心できません」と話していました。

また、59歳の男性は「50年暮らしていますが、このような事件は初めてで驚いています。被害者は家の鍵を閉めていたと聞きましたが、さらに防犯対策をしないといけないと思いました」と話していました。

子どもたちの下校時見守りを強化

福島県南会津町で起きた今回の事件を受けて地元の小中学校では、子どもたちの安全を守るため警察や地区の住民らが下校時の見守りを行いました。

このうち町立荒海小学校では午後3時すぎに警察官や防犯協会のメンバーなどおよそ50人が集まり、60人余りの児童の下校に付き添ってそれぞれの自宅まで送り届けていました。

星英典校長は「この地域ではあまり起きない事件が起きてしまい、犯人も捕まっていません。子どもたちの安全・安心を守りたいと地域のいろいろな方に協力していただきました。地域全体で防犯力を高めていきたいです」と話していました。

学校によりますと、登下校の見守りは警察や地区の協力を得ながら15日以降も1週間ほど続ける予定だということです。