愛媛 新居浜 カーブミラー倒れ小学生けが 父親“再発防止を”

今月5日、愛媛県新居浜市の市道のカーブミラーが倒れ、歩いていた小学生がけがをした事故で、小学生の父親がNHKの取材に応じ、「命に関わるおそれもある事故なので、二度と起こさないように努めてほしい」と、市に対して再発防止を求めました。

今月5日の午後4時半ごろ、新居浜市宇高町の市道の交差点に設置されたカーブミラーが倒れ、歩いていた小学生の男の子の頭にぶつかりました。

新居浜市によりますと、男の子のけがの程度は軽いということです。

この事故で、男の子の父親がNHKの取材に応じ、当時の状況を語りました。

それによりますと、事故は、男の子が父親に車で友人の家の近くまで送ってもらい、後部ドアから降りて駆け出した直後に起きました。

男の子が後ろを確認しながら数メートル進んだところ、道路脇のカーブミラーが突然倒れ、直撃したということです。

父親は「カーブミラーが揺れたと思った次の瞬間倒れてきたので、すぐに『危ない』と声をかけましたが、間に合いませんでした。一瞬のことで何が起こったのか分かりませんでした」と、振り返りました。

父親がすぐに駆け寄って頭に触れると、大きなたんこぶができていたということで、男の子はそのまま救急車で病院に搬送されました。

事故のあと、男の子はショックのためか、通学路などでもカーブミラーを気にするようになったということです。

父親は「今のところ軽いけがですんでいるものの、命に関わるおそれもある事故なので、このような事故を二度と起こさないように努めてほしい」と、市に対して再発防止を求めました。

当時、新居浜市内には強風注意報が発表されていて、市によりますと、腐食した支柱が強風で折れたとみられるということです。

このため市は、同じように老朽化が確認されている市内のカーブミラー317基について緊急点検を行っていて、今後、必要に応じて補修や交換を進めることにしています。

新居浜市は「今回の事案を真摯(しんし)に受け止め、適切な管理に努めていきたい」と話しています。

ドライブレコーダーが事故の瞬間を記録

けがをした男の子の父親が運転していた車のドライブレコーダーが、事故の瞬間の様子を記録していました。

男の子は後部ドアから車を降り、前方に向かって駆け出します。

数メートル先ではカーブミラーが小刻みに揺れていて、男の子が通りかかった瞬間、カーブミラーは根元付近で折れて倒れ、男の子を直撃しました。

男の子は下敷きになるような形で道路に倒れ込みましたが、まもなく自力で立ち上がり、手で頭を押さえています。

事故当時、新居浜市内には強風注意報が発表されていて、映像ではカーブミラーの近くの住宅の庭で木の葉が風に揺れる様子も確認できます。