化粧などで体力や認知機能の衰え防ごう 「1.5次避難所」で教室

能登半島地震で長引く避難生活による体力や認知機能の衰えを防ごうと、高齢者を対象に肌の手入れや化粧のしかたなどを教える教室が、金沢市の「1.5次避難所」で行われました。

この教室は、避難所での生活が長引く中で、高齢者を中心に体力や認知機能が衰えて、介護が必要となる手前の状態「フレイル」になるのを防ごうと、大手化粧品メーカーが、金沢市の1.5次避難所の「額谷ふれあい体育館」で開き、避難している60代から80代の9人が参加しました。

参加した人たちは、はじめに、化粧品メーカーの職員から教えてもらいながら、食事をおいしく感じることや口くうケアにも効果的と言われる、唾液の分泌を促す顔のマッサージに取り組みました。

続いて参加者たちは、化粧のために腕や手を動かすことが健康にもつながると教わり、明るい表情でファンデーションをほおなどに塗ったり、アイシャドウなどを楽しんだりしていました。

参加した80代の女性は「避難してからは気持ちが乗らず、化粧をしていませんでした。久しぶりに化粧をして気持ちが明るくなりました」と話していました。

教室を主催した資生堂ジャパンの伊藤由美子さんは、「化粧をすることで気持ちが前向きになるうえに、手を使うので筋力を鍛えることもできます。化粧の力で、きれいで健康な方を増やしていきたいです」と話していました。