教員確保へ 茨城県が公立学校の採用試験を1か月以上前倒し

公立学校の教員の採用倍率が過去最低となる中、茨城県は、優秀な人材を早めに確保しようと12日、教員採用試験を行う日の目安となる「標準日」より、1か月以上早く試験を行いました。

茨城県教育委員会は、12日、東京や大阪など全国6都市で県内の公立学校の教員採用試験を行い、このうち水戸市の試験会場では、270人あまりが受験しました。

文部科学省は、昨年度の公立学校の教員の採用倍率が過去最低となったことなどを受け今年度から試験日の目安となる「標準日」を民間企業の採用面接が始まる時期に近い6月16日としました。

そうした中、茨城県教育委員会は、優秀な人材の確保には試験日をさらに早める必要があるとして、「標準日」より1か月以上前倒ししました。

受験生は、「試験が早くなったことで集中して勉強できたので、頑張りたいです」と話していました。

茨城県教育委員会によりますと、ことしの志願倍率は、試験の時期を早めたものの過去3番目に低い3.02倍となり、教育改革課の阿部将昭課長は、東京などほかの地域でも、選考の見直しが行われているためではないかと分析した上で、「選考を早めた結果を総合的に判断して、来年の試験のあり方を検討していきたい」と話していました。