イスラエル軍 ガザ地区北部で激しい攻撃 死者は3万5000人超に

イスラエル軍はパレスチナのガザ地区で多くの住民が身を寄せている南部ラファに加えて、制圧したとしていた北部ではイスラム組織ハマスが再結集する動きがあると主張し激しく攻撃しているものと見られます。
犠牲者はパレスチナ側の発表で3万5000人を超え、さらに増えることが懸念されます。

イスラエル軍のハガリ報道官は11日「ガザ地区南部ラファで、これまでにハマスの戦闘員数十人を殺害し、大量の武器を押収した」と発表しました。

ラファにはガザ地区の各地を追われた100万人以上の住民が身を寄せていましたが、ハガリ報道官は、「作戦は、人口密集地域を避けた限定的なものだ」とした上で、住民には、海沿いの地域に設けた「人道エリア」だとする場所に事前に一時的な退避を求めたと強調しています。

またイスラエル軍は、制圧したとしていたガザ地区北部のジャバリアではハマスが再結集する動きがあると主張し、攻撃を行っていることを11日、明らかにしました。およそ15万人いたと見られる住民には、南に位置するガザ市に退避するよう通告したとしています。

ただ、中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、ジャバリアでは激しい空爆が行われ、住宅などが破壊されたと報じました。また現地の病院では、けがをした女性や子どもが、搬送されているにもかかわらず、発電用の燃料や医薬品がないという医師の訴えも伝えています。

ガザ地区の保健当局は12日、日本時間の12日 午後8時前、これまでの死者の数が3万5034人に上ったと発表しました。犠牲者はさらに増えることが懸念されます。