水原一平元通訳の裁判 量刑手続きの日程 数か月先に設定見通し

大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手の口座から不正に送金を行ったなどとしてアメリカの捜査当局に起訴された元通訳の水原一平被告の裁判について、司法省の広報担当者は、量刑の手続きの日程は数か月先に設定されるとの見通しを示しました。

アメリカの捜査当局は8日、水原被告が大谷選手の口座から1700万ドル近く=日本円でおよそ26億円を不正に送金したとして銀行詐欺の罪などで起訴し、水原元通訳が司法取引を通じて裁判で起訴内容を認めることに同意したことを明らかにしました。

水原元通訳の罪状認否は今月14日にロサンゼルスの裁判所で予定されていますが、アメリカ司法省の広報担当者によりますと、この日は審理を担当する裁判官が任命される前に、水原元通訳が初期の手続きを担当する別の裁判官の前で形式的に無罪の答弁を行う見通しだということです。

その後、重罪に分類される事件の審理を行う権限がある裁判官に担当が変わり、数日から数週間後には、水原元通訳は起訴された2つの罪について有罪の答弁を行うとみられるとしています。

司法省の広報担当者はNHKの取材に対し、こうした手続きを踏まえると裁判官は量刑の手続きの日程を数か月先に設定することになるという見通しを示しました。

水原元通訳の事件 アメリカでドラマ制作の計画

水原元通訳が違法賭博の借金の返済のため、大谷選手の口座から不正に送金を行ったとされる事件を題材にしたドラマを制作する計画がアメリカで持ち上がりました。

アメリカのメディアによりますと、計画を明らかにしたのは映画やテレビ番組の製作・配給会社「ライオンズゲート」で、現在、ドラマシリーズの制作に向けた初期段階にあり、脚本家や、どのメディアで放送や配信が行われるかは決まっていないということです。

ロサンゼルス・タイムズは、制作に参加するスポーツジャーナリストの「私たちは信頼と裏切り、そして富と名誉のわなという物語の核心に迫る」とするコメントを伝えたうえで、「このシリーズはニュースの見出しから切り取ったテレビ番組や映画の長いリストの最新作にすぎない」として、大きく注目されたニュースをハリウッドで作品化する動きが相次いでいると伝えています。