ブラジル 先月末からの大雨 死者100人に 被災地での略奪報道も

南米・ブラジルの南部で先月の末から続く大雨で、現地の防災当局は死者の数が100人になったと発表しました。被災地では略奪が起きていると伝えられていて、治安の悪化が懸念されています。

ブラジル南部のリオグランデドスル州では先月末からの大雨で各地で大規模な洪水が起き、州都のポルトアレグレでは国際空港の滑走路やサッカースタジアムが水没する被害も出ています。

州の防災当局は8日、これまでに100人の死亡が確認され、128人の行方がわからなくなっていると発表しました。

また、16万人以上が避難を余儀なくされ、停電や断水などを含めて影響を受けた人はあわせて145万人にのぼっているとしています。

地元のメディアは被災地では商店や住宅での略奪、それに、救命ボートの盗難などが起きていると伝えていて、治安の悪化が懸念されています。

また、リオグランデドスル州はブラジル国内で生産されるコメの7割を占めるなど主要な穀物の産地で、ルーラ大統領は状況に応じてコメなどの輸入に乗り出す考えを示しており、影響がさらに広がっています。