参院憲法審査会 今国会で初の実質的審議 各党が意見述べる

参議院憲法審査会で今の国会で初めてとなる実質的な審議が行われ、自民党が、憲法で規定されている参議院の緊急集会について議論を深めるよう求めたのに対し、立憲民主党は、政治とカネの問題で国民の信頼を失った自民党に議論する資格はないと主張しました。

参議院憲法審査会は8日、今の国会で初めての実質的な審議となる自由討議を行い、各党が意見を述べました。

このうち、
▽自民党の佐藤参議院国会対策委員長代行は「首都直下地震や南海トラフ巨大地震など大規模な自然災害の発生などを想定した対応が急がれる中、憲法で参議院に与えられている重要な権能の一つの緊急集会について考えを明確にする必要がある。内閣から求められた時に役割を果たせるよう早急に議論を深めるべきだ」と述べました。

▽立憲民主党の辻元代表代行は「憲法論議を進めるにあたり最も大事なことは政治への国民の信頼だ。現在の政治は自民党の『裏金事件』によって信頼が大きく毀損している。自民党議員に、国民から権力の行使を預かる議員が守らなければならない規範を変える資格があるのか」と述べました。

審査会では、来週、憲法で規定されている参議院の緊急集会をめぐり意見を交わすことにしています。