農業用ハウスに避難していた人たち 気温上昇で集会所へ 珠洲

能登半島地震で被害を受けた石川県珠洲市では、農業用ハウスが自主的な避難所として利用されてきましたが、このところ気温が上がり、暑くなったことから避難していた人たちは近くの集会所へと移りました。

珠洲市正院町の山あいの集落では自宅が被害を受けた人たちが道路の寸断や断水の影響などから指定された避難所ではなく、イチゴ栽培をしていた近くの農業用ハウスを「自主避難所」として利用してきました。

一時は30人余りが寝泊まりしていたということですが、このところ珠洲市の日中の気温は20度を超えハウスの中は暑さを感じるようになってきたということです。

最後まで避難していた4世帯7人は、5日、農業用ハウスから近くの集会所へ引っ越しました。7人は仮設住宅に申し込みをしているものの、今のところ、入居日は決まっていないということです。

4か月にわたって滞在していた皆口幸寛さん(71)は「最近は太陽が出ると大変でした。集会所で仮設住宅の順番を待ちます」と話していました。

住民にハウスを開放していた農家の皆口英樹さんは「これまでみんなで知恵を絞り、環境を作っていましたが、1つ区切りがつきました。後片づけが済みしだいイチゴの栽培を再開したいです」と話していました。