競泳 ジャパンパラ大会2日目 山口尚秀が好タイムで優勝

パラ競泳のジャパンパラ大会は2日目の4日、男子100メートル平泳ぎ、知的障害のクラスで東京パラリンピックの金メダリスト、山口尚秀選手が好タイムで優勝しました。

パリパラリンピックの代表に内定している選手が参加しているパラ競泳のジャパンパラ大会は、横浜市で開催されていて、2日目の4日は、男子100メートル平泳ぎ、知的障害のクラスの決勝にこの種目の東京パラリンピックの金メダリストで、世界記録を持つ山口選手が出場しました。

パラリンピック本番に向けて力を入れすぎずに大きく泳ぐことに取り組んでいる山口選手は、4日のレースでは伸びある泳ぎを見せ、みずからが持つ世界記録に0秒86迫る1分3秒61の好タイムで優勝しました。

また、女子100メートル自由形、視覚障害のクラスには視覚障害の3つのクラスのうち最も重いクラスの石浦智美選手と2番目に重いクラスの辻内彩野選手が出場しました。

予選では石浦選手が1分9秒17、辻内選手が1分1秒07でいずれもみずからが持つ日本記録を更新する好タイムをマークしました。

決勝では2人とも記録更新はならなかったものの、2大会連続のパラリンピックに向けて確かな成長を示しました。

このほか、男子100メートル自由形、運動機能障害のクラスの決勝では18歳の日向楓選手がライバルの19歳、田中映伍選手が予選でマークした日本記録を1秒43更新する1分18秒11の好タイムで優勝しました。

山口尚秀 世界記録更新へ「最善尽くす」

山口尚秀選手は「前半ちょっとペースが落ちてしまったけど、後半でしっかり粘ることができてよかった」と振り返りました。

そのうえで、みずからが持つ世界記録の更新に向けて「ベストを出した時は、楽に泳げていたし、前半も後半も気持ちの面がとても軽かった。そのイメージを持って計画的に準備を進め、パラリンピック2連覇に向けて最善を尽くしたい」と意気込みを示しました。

石浦智美「自己ベスト出せてよかった」

石浦智美選手は、3日の100メートル背泳ぎに続き、2日連続で日本記録を更新し「きのうの決勝でタッチが合わなくて、ひじを少し痛めてしまい80%くらいの力でいった中で、自己ベストを出すことができたことはよかった。あしたもいいタイムを目指したい」と話していました。

辻内彩野「日本新はうれしいがタイムは納得できるものではない」

同じく2日連続で日本記録を更新した辻内彩野選手は、これまで視覚障害の最も軽いクラスでしたが、先月、国際大会で受検したクラス分けの結果、2番目に重いクラスとなりました。

辻内選手は「日本新記録となるとうれしいことはうれしいが、タイムとしては納得できるものではないので、パリではメダルを目指してしっかり調整していきたい」と話していました。

日向楓「レースプラン変えたことがはまった」

日向楓選手は、ライバルの田中映伍選手に予選で日本記録を更新されたことが原動力になったということで「決勝は前半から飛ばすという感じでレースプランをガラッと変えたことが今回はまった。パリに向けてはもっと練習を重ねてトップ選手に勝てるように頑張りたい」と話していました。