千葉 柏 高校生自殺“国のガイドライン徹底を”遺族が申し入れ

千葉県柏市の高校で自殺した男子生徒の遺族が、第三者委員会の報告書では背景に部活動の長時間練習などがあったと指摘されたものの、その後の市の方針では国のガイドラインを超える活動時間が示されているとして国に対応を求めました。

2018年に千葉県の市立柏高校で2年生の男子生徒が自殺し、原因を調べた市の第三者委員会は「複数の悩みを抱える中、吹奏楽部の長時間練習が続き、精神的な余裕を失い自殺に至った」とした上で、部活動の過密スケジュールの緩和などを提言する報告書をまとめました。

これについて2日、男子生徒の遺族らが文部科学省を訪れ申し入れを行いました。

この中では、国の部活動のガイドラインでは、平日は2時間程度、休日は3時間程度とすることを高校生も原則適用するとしているのに対し、柏市の部活動の方針では、平日は3時間以内を原則とし、休日は6時間以内と、超えているとして、市への指導やガイドラインの周知徹底を求めたということです。

男子生徒の父親は「自分の子どものように苦しむことがあってはならないと申し入れた。子どもの部活動への熱量をコントロールするのは大人の務めだと思う」と話していました。

柏市は「現時点ではコメントできない」としています。

申し入れを受けた文化庁は「ガイドラインの周知徹底をしていきたい。要望への対応は検討する」としています。