ジョージア 「外国の代理人」法案で抗議デモ 治安部隊と衝突

旧ソビエトのジョージアでは、議会で、外国から資金提供を受ける団体を規制する法案の審議が続いていますが、法案は、政権の意向に沿わないNGOなどの活動を制限するものだとして反対する野党支持者などが大規模な抗議デモを行い、治安部隊と衝突しました。

この法案は、資金の20%以上を外国から提供されている団体をいわゆる「外国の代理人」として政府に登録することを義務づけるもので、ジョージアの議会で現在、審議が続いています。

この法案をめぐっては、与党側が、「透明性を確保するため」だとしているのに対し、野党側は、政権の意向に沿わないNGOやメディアの活動を制限するものだとして強く反発しています。

同様の法律は、隣国のロシアで施行されており、反体制派や独立系のメディアの活動が、抑え込まれています。

このため野党側は、この法案を「ロシア法」などと呼んで批判を強めていて、首都トビリシの議会周辺では連日、抗議デモが行われています。

4月30日のデモは、数千人が参加する大規模なものとなり、デモの参加者が治安部隊と衝突し、治安部隊が、催涙ガスや放水銃などを使って排除に乗り出しました。

ジョージアは、EU=ヨーロッパ連合への加盟を申請していますが、EUやアメリカは、この法案に懸念を示していて、EU加盟に影響が出てくるのかどうかも焦点です。