富山 高岡 液状化で傾いた家での生活続く 修理業者の手回らず

能登半島地震で被害が出た富山県高岡市では、住宅の修理の依頼が相次いでいるために業者の手が回らず、液状化で傾いた状態の家に今も住み続けている人がいます。

富山県高岡市では、能登半島地震で4300棟余りの住宅に被害が出ていて、このうち吉久地区では、液状化の被害が相次ぎました。

この地区に妻と2人で暮らす自営業の小泉敏一さん(49)は、築5年の自宅が被災して中規模半壊と判定されました。

液状化で家が傾き、床に置いたビー玉も転がる状態で、窓も自然と開いてしまいます。

家の傾きを直そうと、複数の業者に連絡しましたが、業者からは修理の依頼が相次いでいて工事ができるのは、早くても1年先と言われ傾いたままの自宅に住み続けざるをえない状態だといいます。

小泉さんの住む家では、地震発生から2か月半は下水道の設備が壊れていたため、市が設けた近くの仮設トイレや銭湯を利用する日々が続きました。

今は復旧したものの、傾いた家での生活で平衡感覚に影響が出るなどして、眠りが浅い日々が続いているということで、体重も7キロ減少したということです。

小泉さんは「地震前の生活に戻れることを願っている。一日も早く傾いていない家に住みたい」と話していました。