イスラエルのガザ攻撃に抗議デモ 米で学生ら逮捕 大学は約20に

中東で戦闘が続く中、アメリカでは、イスラエルによるガザ地区への攻撃に抗議するデモがさらに広がり、アメリカメディアは、学生らが逮捕された大学は、およそ20に上るとしていて、緊張が高まっています。

このうち、ニューヨークにあるコロンビア大学では29日、大学側が、敷地内にテントを張って抗議を続ける学生たちに対し、現地時間の午後2時、日本時間の30日午前3時までに退去しなければ停学処分にすると通告しました。

これを受けて、さらに多くの学生が集まり、「私たちは立ち止まらない」などと声をあげて行進しました。

学生の代表の1人は、大学側が、イスラエルに関係する企業から支援を受けないとする要求を拒んでいるなどとして、「ほかの大学の学生たちと連帯していく」と述べ、抗議を続ける考えを強調しています。

アメリカでは、今月18日、コロンビア大学などで退去に応じない学生たちが警察に逮捕されたあと全米各地の大学で抗議活動が広がり、有力紙のニューヨーク・タイムズのまとめによりますと、これまでに16の州のおよそ20の大学で800人以上の参加者が逮捕されたということです。

29日には、南部のテキサス大学オースティン校で学生側と警察が小競り合いになって逮捕される人も出ています。

各地の大学は、学生以外の人もデモに加わり、ユダヤ系の学生に対する差別や偏見も報告されているとしています。

アメリカのメディアは今後、大学側が強い対応に出れば、一気に緊張が高まるおそれがあるという見方を伝えています。