東京15区 立民 酒井菜摘氏が当選 衆議院補欠選挙

過去最多の9人による争いとなった衆議院東京15区の補欠選挙は、立憲民主党の新人、酒井菜摘氏(37)が初めての当選を果たしました。

東京15区の補欠選挙は、開票が終了しました。

▽酒井菜摘(立民・新)当選 4万9476票

▽須藤元気(無所属・新)2万9669票

▽金澤結衣(維新・新)2万8461票

▽飯山陽(諸派・新)2万4264票

▽乙武洋匡(無所属・新)1万9655票

▽吉川里奈(参政・新)8639票

▽秋元司(無所属・元)8061票

▽福永活也(諸派・新)1410票

▽根本良輔(諸派・新)1110票

立憲民主党の新人の酒井氏が、日本維新の会の新人などほかの8人の候補を抑えて、初めての当選を果たしました。

酒井氏は37歳。看護師や助産師として働いたあと東京・江東区の区議会議員を務め、去年12月に行われた区長選挙に立候補しましたが落選しました。今回の選挙では自民党が候補者擁立を見送り、野党や無所属の候補など、過去最多の9人が争いました。

選挙戦で酒井氏は、区議会議員の経験や助産師としての専門性を強調し、子育て支援の拡充やクリーンな政治の実現を訴えました。立憲民主党の幹部が連日、応援に入ったほか、共産党はいったん擁立した候補者を取り下げて、酒井氏の支援にまわりました。その結果、立憲民主党や共産党などの支持層を固めたほか、いわゆる無党派層の支持も集めました。

酒井氏「信頼のできるまっとうな政治を」

当選した酒井氏は「利権や金ではなく国民の声を受け止めて動く、信頼のできるまっとうな政治を訴えてきて、有権者に一定の理解をいただけたと受け止めています。政治資金規正法の改正などが重要なテーマになると思いますが、助産師の専門性を生かして、子育て支援や障害者政策、社会保障制度改革など人に優しい政治を進めていきたい」と述べました。

須藤氏「ベストを尽くせた」

及ばなかった須藤氏は「敗因はすべて自分の力不足です。自分のできることはすべて出し切り、ベストを尽くせたと思っているので、結果を受け入れて経験をいかして、この国を良くしていくために活動していきたい」と述べました。

金澤氏「力不足で悔しい思い」

及ばなかった金澤氏は「自分の力不足で悔しい思いでいっぱいです。政治への不信感から、投票に行かないと話す有権者ともう少し対話を重ねる必要があったと思います。これからも地域のために活動していきます」と述べました。

乙武氏「責任を感じている」

及ばなかった乙武氏は「私の力不足で深く責任を感じています。結果がすべてなので現時点ではそれを受け止めるしかありません。支援をもらった皆さんの期待に応えられず本当に申し訳ないと思っています」と述べました。

投票率40.70% 前回を18.03ポイント下回る

江東区選挙管理委員会によりますと、衆議院東京15区の補欠選挙の投票率は、40.70%で、前回・3年前の選挙を18.03ポイント下回りました。