大型連休初日 生活困窮者への食料無料配布に500人超の長い列

大型連休初日の27日、都内の公園で生活困窮者のための食料の無料配布が行われ、500人を超える人が長い列を作りました。食品や光熱費の値上がりが続く中、新型コロナウイルスの5類移行後も利用者の数は高止まりしているということです。

東京 池袋駅近くの公園では、都内のNPO法人が月に2回、生活困窮者を対象に食料の無料配布「炊き出し」や生活相談を行っています。

大型連休初日の27日は、炊き出しが始まる1時間前から、大勢の人が集まり、最終的には522人が長い列を作って弁当やお茶、きゅうりなどが入った袋を順番に受け取っていました。

NPO法人によりますと新型コロナウイルスの感染拡大前の利用者は1回平均で166人でしたが、食品や光熱費の値上がりが続く中で利用者の数は増え続け、新型コロナの5類移行後も毎回およそ500人ほどで高止まりしているということです。

宅配代行サービスの配達員の52歳の男性は、先月から利用を始めたということで「去年の大型連休は妻と旅行をしましたがことしは考えることもできません。自炊したり、スーパーで値引きされた総菜を買ったりして食費を削っていますが、光熱費も値上がりしとても困っています」と話していました。

また、45歳の女性は「以前は介護関係の仕事をしていましたが、体調を崩し生活保護と障害者年金で暮らしています。生活費を切り詰めてやりくりしていましたが、食品の値上がりでお金が尽き、食べるものも無くなってしまいました。どうしようかと思って、去年3月ごろから利用するようになりました」と話していました。

NPO法人「TENOHASI」の清野賢司代表理事は「大型連休で行楽に出かける流れとは全く無縁の方々が並んでいて、若い世代や女性も増えています。コロナ禍に物価高が追い打ちをかけていて、このままでは活動資金が不足するおそれがあります」と話していました。