NHK全国俳句大会

全国から寄せられた優れた俳句を紹介する「NHK全国俳句大会」が3月31日、東京 渋谷のNHKホールで開かれました。

25回目を迎えたこの大会は、NHKとNHK学園が毎年開いていて、ことしは4歳から107歳までおよそ3万8000の作品が寄せられました。

大賞に選ばれた神奈川県の佐藤直哉さん(38)の作品、「太陽は平凡な星ふきのたう」は、広大な宇宙を思うとかけがえのない太陽も平凡な恒星の1つだということに気気付き、その太陽の光で小さなふきのとうが命をつないでいる様子を詠んだ句です。

「平凡な人間でも一人一人がかけがえのない存在なのだという連想も働く」と評価されました。

また、北海道の木下美奈子さん(70)の作品、「大海に溶けゆく雨を泳ぐかな」は、海水浴をしていて突然、雨が降ってきた際、天から降る雨と、受け入れる海、そして自分が一体となったように感じ、その時の歓喜を詠んだ句です。

「『泳ぐかな』という力強い詠嘆が、孤独ながらもしっかりと前を向いた人物の姿を想像させる」と評価されました。

大会のもようは、4月28日、午後2時半からEテレで放送されます。

当初、大賞には3人の俳句が選ばれていましたが、類似の作品があることが判明し、1人が辞退を申し出たため、原稿の一部を修正しました。