「#MeToo」運動きっかけ ワインスタイン受刑者 裁判やり直しへ

性被害を告発する「#MeToo」運動が広がるきっかけとなったアメリカ映画界の元大物プロデューサーに対する4年前の判決について、ニューヨーク州の裁判所は、別の事件の被害者に証言をさせたことは誤りだったとして、裁判のやり直しを決めました。

アメリカの映画界に強い影響力を持っていた元プロデューサーのワインスタイン受刑者は、複数の女性に性的暴行を加えたなどとして2020年にニューヨーク州の裁判所から禁錮23年を、去年にはロサンゼルスの裁判所に禁錮16年を言い渡され、現在服役しています。

このうち、ニューヨーク州の裁判所は25日当時、問われた罪とは異なる別の事件の被害者に証言をさせたことは公平な裁判を受ける被告の権利を侵害し、誤りだったとして、裁判のやり直しを決めました。

これを受けて検察側は、「被害者に責任をもって寄り添うことは揺るがない」というコメントを発表した一方、弁護側は会見を開き、「法は公平に適用されなければならない」と強調しました。

元プロデューサーをめぐっては2017年に俳優など多くの女性たちが性暴力やセクハラを受けたと声をあげたことをきっかけに「#MeToo」運動が広がりました。