感染症対策の行動計画改定案 有識者会議で大筋了承

新型コロナの教訓を踏まえた政府による感染症対策の行動計画の改定案が、24日の有識者会議で大筋で了承されました。医療ひっ迫のおそれがあれば、科学的な知見が不十分な段階でも緊急事態宣言を含めた強い措置を講じると明記しています。

政府の感染症対策の行動計画は、これまで主に新型インフルエンザを念頭に置いていましたが、新型コロナの教訓を踏まえ、およそ10年ぶりに改定案がまとまり、24日、有識者会議に示されました。

改定案では、医療提供体制の整備や、マスクを含めた必要物資の備蓄など、平時の備えを強化していくことが盛り込まれています。

また、感染が確認された後は、水際対策などで拡大を遅らせながら病床の確保や検査体制の構築を進め、ワクチンや治療薬の供給を急ぐとしています。

そして、医療ひっ迫のおそれがあれば、科学的な知見が不十分な段階でも、緊急事態宣言を含めた強い措置を講じることなどを明記しています。

一方、こうした強い措置は、社会経済活動への影響も考慮し必要最小限の地域や期間、業態に限定し、状況の変化に合わせて機動的に運用するとしています。

改定案は大筋で了承され、政府は今後、パブリックコメントを通じて広く意見も聞いた上で、ことし6月にも閣議決定する方針です。