米 惑星探査機「ボイジャー1号」約5か月ぶり 正常にデータ送信

およそ47年前に打ち上げられ、木星や土星に接近して画像を地球に送ってきたことで知られるアメリカの惑星探査機「ボイジャー1号」。正常な通信ができなくなっていましたが、NASA=アメリカ航空宇宙局は、およそ5か月ぶりにデータの一部を正常に送信できるようになったと発表しました。

1977年に打ち上げられたボイジャー1号は、木星の表面の模様や土星の輪の鮮明な画像を地球に送り、多くの天文ファンを沸かせました。

その後、太陽系を出て地球から最も遠い宇宙空間を飛行している人工物体です。

現在、地球からおよそ240億キロ離れた場所にあり、貴重な観測データを送り続けていました。

しかし、去年11月から、コンピューターの一部に不具合が生じてデータを正しく送れなくなっていました。

研究チームで対応を進めた結果、NASAは、4月20日にボイジャー1号がデータの一部を正常に送信できることを確認したということです。およそ5か月ぶりのこととなります。

地球からボイジャー1号に信号が届くには22時間半かかり、地球に信号が戻ってくるにはさらに22時間半かかるということです。

研究チームの1人でNASAのリンダ・スピルカー博士はNHKの取材に対し、「しばらく離れていた古い友人に会えた気分です。次は観測した科学データを送信できるよう調整を行い、太陽系の外で何が起きているのか、再びデータを見るのを心待ちにしています」とコメントしています。