「犬はお断り」盲導犬ユーザーの半数近く 受け入れ拒否を経験

「飲食店などへの入店を拒否された」。盲導犬ユーザーの半数近くが同様の経験をしていることがわかりました。こうした中、都内では23日、盲導犬の同伴への理解を深める研修会が開かれました。

日本盲導犬協会の調査によりますと、盲導犬ユーザーの44%が去年1年間に「犬はお断り」などと受け入れ拒否を経験していました。

このうち半数以上は複数回断られ、中には7回も拒否された人もいたということです。

拒否された場所は、飲食店が55%で最も多く、タクシーなどの交通機関が12%、宿泊施設が9%でした。

こうした中、タクシードライバーの登録などを行っている法人が盲導犬ユーザーを講師に招き、タクシーの乗り降りする際の誘導のしかたなどを学びました。

参加者からの「ほえたり、かみついたりしないのか」といった質問に対し、講師は「訓練を受けているので安心して」などと説明していました。

参加したドライバーは「どういう対応が求められているのかわからないことも多いので、よい機会になりました」と話していました。

研修を企画した「東京タクシーセンター」の河内英明課長は「ドライバーの中には犬が暴れたり、シートを汚されたりするのを恐れて断る人もいるので、研修を重ねて理解を深めていきたい」と話していました。

講師を務めた押野まゆさんは「私も年に1、2回受け入れ拒否にあっていて、まだまだ理解が不足していると感じているので、こういう研修はとてもありがたい。活動を通して受け入れ拒否が少しでも減れば」と話していました。