気象庁によりますと、日本時間の17日午後9時ごろ、インドネシアのルアング火山で大規模な噴火が発生しました。
大規模な噴火が起きると、気圧波による津波が発生することがあり、気象庁が津波の有無について調べていましたが、日本や海外の観測点で目立った潮位の変化は観測されませんでした。
このため、気象庁は午前4時に「日本への津波の影響はない」と発表しました。
インドネシアで大規模噴火 日本への津波の影響なし 気象庁
17日夜インドネシアの火山で発生した大規模な噴火について、気象庁は、噴火による津波の有無を調べていましたが、午前4時に「日本への津波の影響はない」と発表しました。
ルアング島では16日から複数回の噴火
ロイター通信によりますと、インドネシアの北スラウェシ州にあるルアング島では、16日から複数回の噴火が起きていて、住民が避難しているということです。
現地で16日夜撮影された映像には、暗い中、人々が次々とフェリーに乗りこむ様子や、赤い空に、煙のようなものが立ちのぼっている様子が確認できます。
ロイター通信は、島にはおよそ800人が暮らしており、ほとんどの住民は、すでに近くの島に避難したと伝えています。
ルアング火山とは
世界の火山について調査をしているアメリカのスミソニアン自然史博物館のホームページによりますと、「ルアング火山」はインドネシアのサンギヘ諸島にある標高725メートルの火山です。
2002年には噴煙が2万メートルに達する大規模な噴火が発生し、火砕流が発生したほか火山灰による被害も出ました。
2022年にも火山性地震が増加するなどの活動が確認されていました。
海外で大規模噴火が発生した場合 気象庁は
2022年1月の南太平洋・トンガの海底火山で起きた大規模な噴火で日本でも潮位の変化が確認されたことを踏まえ、気象庁は海外で同じような規模の噴火が発生した場合、潮位の変化に関する情報を発信します。
具体的には海外で噴煙の高さが上空1万5000メートルに達する大規模な噴火が起きた場合、地震に伴うものとは異なる「津波」が発生するおそれがあることや、海外で観測された潮位の変化を伝えるほか、国内では潮位が基準に達した時点ですみやかに警報や注意報を発表するとしています。