円相場 一時1ドル=154円台半ばに 約34年ぶりの円安ドル高水準

16日の東京外国為替市場は、アメリカで早期の利下げ観測が後退したことなどから円相場は一時、およそ34年ぶりの円安ドル高水準となる1ドル=154円台半ばまで値下がりしました。

外国為替市場では日本時間の昨夜発表されたアメリカの先月の小売業の売上高が市場予想を上回ったことで、アメリカ経済は堅調だという受け止めが広がり、FRB=連邦準備制度理事会が早期に利下げするのではないかという市場の観測が後退しました。

このため、16日の東京市場でも日米の金利差の拡大が意識されて円が売られやすい状況が続いています。

午後に入ってからは一時、およそ34年ぶりの円安ドル高水準となる1ドル=154円台半ばまで値下がりしました。

市場関係者は「中東情勢が緊迫化する中、原油価格の上昇が続けばアメリカのインフレが長引くという見方もあり、このことも円安につながっている。今後の中東情勢に加えて、アメリカ経済の動向に市場の関心が集まっている」と話しています。