ゼレンスキー大統領 イスラエル防衛引き合いに防空支援訴える

ウクライナのゼレンスキー大統領は、イランによるイスラエルへの攻撃を防いだアメリカなどの防衛協力を引き合いに出して、ロシアからのミサイルや無人機に対する防空体制への支援を強く訴えました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は14日に公開された演説で「中東ではイスラエルに向かっていたイランのミサイルと無人機が撃墜された。世界が真の防衛とは何かを目の当たりにしている。イスラエルの防衛は1国だけによるものではなく、空の脅威は同盟国によっても排除されたのだ」と述べました。

そのうえで「ロシアのミサイルや無人機に目をつぶってはいけないというのは、強い行動が必要だという意味で美辞麗句では空を守ることはできないからだ」と述べ、ウクライナの防空体制への支援の必要性を強く訴えました。

ロシア軍は先月下旬以降、ミサイルや無人機を使ってウクライナのエネルギー施設を標的にした攻撃を繰り返していて、ゼレンスキー大統領はイスラエルに対するアメリカなどの強固な防衛協力を引き合いに出して欧米側に対して迅速な支援を求めたかたちです。

一方、ロシア国防省は15日、中央アジアのタジキスタンの軍と4日間の日程でタジキスタンの山岳地帯などで対テロの合同軍事演習を始めたと発表しました。

ロシアでは先月、首都モスクワ郊外で144人が死亡するテロが起き、実行犯としてタジキスタンの出身者が起訴されていて中央アジアの関係国とも連携しテロへの警戒を強めるねらいです。