国連安保理 イランとイスラエルに自制求めるも 双方激しく非難

イランがイスラエルに対して無人機やミサイルによる大規模な攻撃を行ったことを受けて、国連の安全保障理事会で日本時間の15日、緊急会合が開かれました。国連のグテーレス事務総長や各国の代表はイスラエルとイランに最大限の自制を求めましたが、双方の国連大使は互いを激しく非難しました。

安保理の緊急会合はイスラエルの要請で開催され、現地時間の14日午後、日本時間の15日午前5時すぎから始まりました。

会合に出席したグテーレス事務総長は冒頭、「中東の複数の戦線で大規模な軍事衝突につながりかねないいかなる行動も避けることが極めて重要だ。中東にとっても世界にとってもこれ以上の戦争は許されない」と述べ、イランとイスラエルの双方に最大限の自制を求めました。

会合ではこのあと多くの国からも、中東情勢のこれ以上の緊張を防ぐため、イランとイスラエルの双方に自制を求める意見が相次ぎました。

しかし、イスラエルのエルダン国連大使はイランを激しく非難し「今回の攻撃は越えてはならない一線を越えた。イスラエルには報復する法的権利がある」と主張し、対抗措置をとる可能性を示唆しました。

これに対してイランのイラバニ国連大使は「安保理決議や国際法の義務を無視してより残虐な犯罪を犯しているのはイスラエルだ」と反論し、双方が互いを激しく非難しました。