バイデン大統領 イランの報復宣言に対し「やめろ」自制求める

イスラエルによって大使館が攻撃されたとしてイランが報復を宣言する中、アメリカのバイデン大統領はイランによる攻撃について「どちらかと言えばすぐだろう」と述べ、近く行われる可能性があるという見方を示した上で、イランに対し「やめろ」と自制を強く求めました。

今月1日にシリアにあるイラン大使館がミサイル攻撃を受けたことをめぐり、イランはイスラエルによる攻撃だとして報復を宣言しています。

アメリカのバイデン大統領は12日、イランによる攻撃は差し迫っているのかと記者団から問われ「どちらかと言えばすぐだろう」と述べ、近く行われる可能性があるという見方を示しました。

その上で、イランに伝えたいことは何かと問われると「『やめろ』だ」と述べてイランに対し自制を強く求め「われわれはイスラエルの防衛のために尽くす。イランは成功しない」と強調しました。

また、ホワイトハウスのカービー大統領補佐官も、記者団に対し「われわれはイランによる潜在的な脅威は現実的だと考えていて、最大限、注視している」と述べました。

さらに「アメリカ軍の態勢を見直し、調整したことは否定しない」と述べ、アメリカ軍が周辺地域で警戒を強めていることを明らかにしました。

アメリカのCBSテレビは12日、イランによる攻撃について、複数の当局者の話として、イスラエル国内にある軍事施設に対して100以上の無人機や数十のミサイルが使われる可能性があると伝えました。

一方で、これらの当局者は、イランが過度に緊張が高まることを避けるため、攻撃の規模を抑える可能性もあるとしていると報じています。