珠洲で塩田の修復工事 伝統の塩作り“何としてでも再開を”

能登半島地震の被害を受けた石川県珠洲市の塩田で、伝統的な製法による塩作りの再開に向けた修復工事が行われました。

珠洲市長橋町にある塩田では、「揚げ浜式」と呼ばれる、地元で400年以上続く伝統の製法で塩作りが行われていましたが、能登半島地震の被害を受け、作業ができなくなっています。

壊れた設備をすべて元に戻すのは難しい状況ですが、運営会社は、少ない量でも塩作りを再開したいと、12日から修復工事を始めました。

まずは海水をまいて、乾燥させるための「塗浜」と呼ばれるところを直すことにしていて、業者がひび割れた部分を掘り起こしたあと、再び埋めて固めていました。

会社によりますと、4月末には海水をくみ上げるためのポンプを新たに設置する予定で、順調に進めば、ことしの夏には塩を作れるようになるということです。

塩田を運営する会社の中巳出理代表は「たくさんの人の力を借りて、何とか修復に取りかかることができました。『揚げ浜式製塩』の塩田は能登の宝なので、何としてでも再開させたいです」と話していました。