石川 地震によるサザエやアワビ被害 海女の女性らが海中調査

能登半島地震で海岸が隆起した石川県輪島市では、サザエやアワビの被害状況を確認するため、海女の女性などによる初めての海中での調査が行われました。

輪島市輪島崎町の周辺の海岸は地震の影響で地面が大きく隆起し、海中に沈んでいた磯が一面、干上がりました。

このため、この付近の海岸で漁をしていた海女の女性などは被害状況を確認するため、先月末には磯に散らばるサザエやアワビなどの死がいを拾って数や大きさを確認し、調査を続けています。

12日は初めてとなる海中の調査が行われ、午前9時すぎに船が港から沖合に向けて出発しました。

調査は11人態勢で行われ、サザエやアワビの漁場と海藻を採る漁場の2か所で海に潜って▽サザエやアワビの個体数と▽海藻の生育状態を確認しました。

そして港に戻り、採ったサザエのサイズを測ったり、ウニを割って中身の重さを計ったりしました。

サザエは順調に育っている一方、海藻は以前の漁場では隆起の影響で、ほぼ全滅だったということです。

30年ほど海女を続けている松下直子さんは「隆起がひどくて初めて潜る感覚でしたが久しぶりに潜ってみんなうれしそうでよかった。隆起した場所が把握できていないので、船の安全な航路や新しい漁場を見つける必要がある」と話していました。