ミャンマー 少数民族の武装勢力がタイ国境近くの軍の基地占拠

3年前のクーデター以降、軍が実権をにぎるミャンマーで、少数民族の武装勢力が、タイとの国境近くの軍の基地を占拠するなど、攻勢を一段と強めていて、今後、国境周辺での攻防がさらに激しくなる可能性もあります。

ミャンマーでは、去年の秋以降、民主派勢力や少数民族の武装勢力が各地で軍への攻勢を強めていて、このうちタイと国境を接する南東部カレン州では、今月に入り、少数民族のKNU=カレン民族同盟と軍との間で激しい戦闘となっています。

こうした中、KNUは11日、SNSを通じて民主派勢力とともに国境に近い要衝の町、ミャワディー近郊にある軍の基地を占拠したことを明らかにし、軍から奪ったとする大量の小銃や弾薬などを並べた写真を公開しました。

KNUはまた、基地にいた軍の兵士たちはタイとの国境にかかる橋に撤退したと写真付きで伝えました。

ミャンマーの地元メディアは、軍は追加で派遣したとみられる兵士を乗せた軍用車両をミャワディーに向かわせていると伝えていて、今後、国境周辺の攻防がさらに激しくなる可能性もあります。

こうした動きに対し、タイはミャンマー国境周辺に軍を派遣するなどして、混乱が広がることに警戒を強めています。