バイデン大統領 “ネタニヤフ首相のしていることは間違い”

アメリカのバイデン大統領は、9日放送されたメディアのインタビューで、ガザ地区での軍事作戦を続けるイスラエルのネタニヤフ首相の対応について「彼のしていることは間違いだ。彼のやり方には賛成できない」と述べて批判するとともに、直ちに停戦に応じて十分な食料や医薬品などの搬入を行えるよう、対応を強く求めました。

ガザ地区ではイスラム教の断食月ラマダンが明け、本来なら「イード」と呼ばれる祝日の期間に入り、祝いの雰囲気に包まれますが、地元のメディアは10日、前日の夜から朝にかけてイスラエル軍による空爆などがあり、中部では14人が死亡したと伝えています。

イスラエルの軍事作戦で人道危機が深まる中、アメリカのバイデン大統領は事前に収録され9日放送されたアメリカのテレビ局、ユニビジョンのインタビューで、イスラエルのネタニヤフ首相の対応について「彼のしていることは間違いだ。彼のやり方には賛成できない」と述べて、批判しました。

そのうえで「イスラエルには、直ちに停戦に応じ、今後6週間から8週間、食料や医薬品をすべて搬入できるようにすることを求める。人々に必要な医薬品や食料を届けないことに弁解の余地はない」と述べて、対応を強く求めました。

バイデン大統領は、今月4日のネタニヤフ首相との電話会談で民間人の保護などでイスラエル側の対応に変化が見られなければアメリカの政策を見直す可能性があると警告するなど、圧力を強めています。

一方、イスラエル首相府の報道官は9日、これまでで最多となるトラック400台以上の支援物資がガザ地区に搬入され、物資は足りているなどとしたうえで「国連が分配に失敗し、ハマスが盗んでいる」などと述べ、責任は国連とハマスにあるとの主張を展開しました。