「ヒッグス粒子」存在予言しノーベル賞 ヒッグス氏死去 94歳

すべての物質に質量を与える「ヒッグス粒子」の存在を予言し、ノーベル物理学賞を受賞した、イギリスのエディンバラ大学のピーター・ヒッグス名誉教授が亡くなりました。94歳でした。

ヒッグス氏は1929年にイングランド北東部で生まれ、ロンドン大学キングスカレッジに進学して物理学を専攻し、1954年に博士号を取得したあと、エディンバラ大学などさまざまな大学で研究を続けました。

ヒッグス氏は、1964年にすべての物質に質量を与える「ヒッグス粒子」の存在を予言しました。

半世紀近くたった2012年、日本を含めた国際的な研究グループが巨大な加速器を使った実験でヒッグス粒子を発見し、2013年、ヒッグス氏はフランソワ・アングレール氏とともにノーベル物理学賞を受賞しました。

ヒッグス氏が名誉教授を務めていたエディンバラ大学によりますと、8日、自宅で94歳で亡くなったということで、声明では「彼の先駆的な研究は、何千人もの科学者の意欲をかき立て、その功績は今後、何世代にもわたって多くの科学者を鼓舞し続けるだろう」としています。