能登半島地震 必要な支援と課題は？首長発言から【4月9日】

「9日で発災から100日目となる。これまでの皆様の支援に改めて感謝を申し上げる」

「珠洲市ではいまだ上下水道の復旧に難航している。現在、給水件数は1160件で、ようやくほぼ4分の1に。引き続き支援をお願いしたい」

「公費解体について。金沢方面に2次避難、また金沢方面にいる住民が、珠洲市の公費解体の受け付け窓口に相談に来ている。予約なしで相談に来る人もいて非常に混雑している。金沢から往復で6、7時間かけて来て結局、順番が来ずに帰らなければならない人もいて非常に心苦しく思っている。できれば県庁、もしくは金沢で、奥能登の公費解体の相談窓口や相談センターを設けてもらえれば利便性が高まるのではないかと思う。検討をお願いしたい」

「建物の被害認定の調査は、住家で4106件完了し、非住家は2226件で、合計で6332件。2次調査の申請件数は474件で、このうち調査件数は422件となっている」

「り災証明の発行件数は、住家で2798件で交付率が78.5％となっている。現在、非住家2160件を含めると合計で4958件発行されている」

「仮設住宅は現在161戸が整備済み。建設中が317戸。入居世帯は150世帯310人となっている。4月16日に下唐川地区の仮設住宅に11世帯、22日に諸橋地区の仮設住宅に10世帯が入居予定となっている」

「避難者は先週より16人減って250人。避難所は前回と変わらず15か所。ライン、電話による避難情報登録者数は757人となっている」

「公費解体について。窓口の受け付け予約件数は1295件、受け付け件数が1040件。町では8日から公費解体に着手している。住民の生活環境保全上の支障を除去することはもちろん、被災した人たちの生活、町の復旧復興のスタートラインに立つことができた。解体作業を着実に加速させていきたい」

「のと鉄道が発災から3か月ぶりに全線で運行再開した。運行再開に尽力いただいた皆様に感謝を申し上げたい。通勤通学の足となっていたのと鉄道が再開することで、能登へのアクセスが改善され、復旧復興の道しるべとなることを期待している」

「入学式も8日に無事に終えることができた。穴水高校をはじめ、通学路の復旧に尽力いただいた皆様に感謝申し上げる」

「避難者は257人で、前回（2日）の報告から36人の減となっている。避難所は20か所」「断水の解消は5700戸余り、通水率は92％まできた」

「公費解体はこれまでに385人から申請を受け付けている。相談件数のわりには申請が伸びないというところは能登町も同じだ」

「災害関連の『地域防災がけ崩れ対策事業』等の採択について。町内には、土砂崩れや人工擁壁の傾斜の影響で非常に危険な状態にある地域があり、避難指示が継続している地域がある。こうした地域については、安心して戻ってきてもらえるように、早急に対策工事と宅地の復旧を行う必要があるが、町の財政状況は非常に厳しく、現在、国の『災害関連地域防災がけ崩れ対策事業』の活用をお願いしたく申請しているが、今回の地震の被害の大きさを踏まえ、地域の実情に応じた要件を設定するなど、熊本地震の際と同様に柔軟にご対応いただき、事業採択をお願いしたい」

「『住宅・建築物安全ストック形成事業』は、報道では、個人の宅地の傾斜を修復する場合に、最大120万円の補助を行うとされている。補助金の申請には耐震診断が必要となっている。家屋調査に加えて耐震診断まで求めることは、被災者にとって大きな負担となり現実的ではないと思う。傾斜した住宅の修復に対する支援は、町民からの要望の声も大きいので、要件を緩和するなど、円滑に補助金を受け取ることができるよう、手続きの簡素化について検討願いたい」

「先月にもお願いしたが、病院や薬局の窓口での自己負担金の猶予の取り扱いについて。町では（自宅が）半壊以上の方に『免除証明書』を発行する準備を進めている。病院や薬局の窓口で『免除証明書』を提示すれば、その場で負担金を免除することが可能になる。しかし、病院や薬局から上がってくる10割請求のレセプトから免除対象者か否かを判断できなければ、保険者に確認作業が生じてしまう。免除対象者であることがレセプト上で判断できるようにして、少しでも保険者の事務負担軽減になるような配慮をお願いしたい」

「先週、のと鉄道の全線開通の際は、馳知事にもお越しいただき、車内でも創造的復興に向けて話を聞いていただき、誠にありがとうございます」

「避難所は前回から1か所減り、指定避難所は7か所となった。避難者は34人減って257人になった」

「り災証明は、発行済みは1万7924件。内訳は、全壊が374件、大規模半壊、中規模半壊、半壊をあわせて2731件。トータルで3000件を超えている。2次審査の申請件数は2309件。このうち調査済みが569件となっている」

「仮設住宅は2次募集を4月7日で締め切ったが、募集戸数の240戸に対し、申し込みは370件と130件オーバーとなった。当初よりも必要になり、用地などもしっかり確保していくので、仮設の追加をお願いしたい」

「公費解体は申請件数が709件。自費解体も申請件数が9件となっている」

「ふたつ要望がある。まず、被災者の支援の受付について。七尾市では『総合支援窓口』を設置して、申請受付や相談業務を行っている。窓口では多くの応援職員に力添えをいただいているが、住民の円滑な申請相談につなげるため、コールセンターの設置・運営業務の外部委託を検討している。しかし、支援窓口やコールセンターの設置経費などの事務費は補助メニューがない状況で、これについても財政支援をお願いしたい」

「次に耐震について。去年11月末に、耐震診断、耐震改修、そしてブロック塀の除却について国費を要望したが、能登半島地震を受けて、当初の見込みよりもかなりの件数が増えている。今後、公費解体に該当しない空き家の申し込みが多数増えると見込まれる。内々の予算はいただいているが、全然足りない状況なので、被災地の実情に応じた配分がされるよう、国への働きかけもお願いしたい」

「先週相談した放課後児童クラブの件、10日に担当の方が来てくれると伺っている。ありがとうございます」

「避難者は前回（2日）の報告から20人減った。17施設、288人となっている」

「り災証明は、1次調査は住家・非住家をあわせて1万3000棟に達し、99％の進捗となっているが、義援金の対象拡大に伴い、もう少し申請が続くのかなと思っている」

「公費解体は8日現在で1012件を受け付けている」

「災害ゴミは、1日平均603台、105トンを受け入れている。少しずつ減少してきている。仮置き場のレイアウトも、公費解体が始まるのにあわせて少しずつ変更していく予定だ」

「ボランティアは、ニーズの受け付けが約1364件。参加ボランテは累計6018人となった」

「志賀町にある国定公園の巌門園地は地震で多大な被害を受けた。巌門の園地内は石川県で整備管理しているが、園地外は志賀町と土地所有者で整備管理している。園地外は志賀町で整備を進めているが、中に売店4店舗、飲食店2店舗があり、営業に支障をきたしているため、園地内の工事を早急に進めていただいてゴールデンウィークには営業再開したいという要望がある。大変難しいと思うが、町の範囲はもう少しで終わるので、何とか中に入れるように県も工事を進めてもらいたい」