【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(4月10日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる10日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、およびロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ゼレンスキー大統領 東部ハルキウ州の防衛拠点を視察

ウクライナ大統領府によりますと、ゼレンスキー大統領は9日、東部ハルキウ州を訪れ、ウクライナ軍の防衛拠点を視察しました。

ハルキウ市とその周辺地域では、先月下旬からのロシア軍による相次ぐ攻撃でエネルギー施設が被害を受け、大規模な停電が起きるなど電力供給に深刻な影響が出ています。

市民の死傷者も相次いでいて、地元の市長によりますと、9日も4人がけがをしました。

ゼレンスキー大統領は、9日のビデオ演説で「ハルキウで防空能力を強化することを決定した」と述べ、この地域の防衛を強化する方針を示しました。

ウクライナ ロシア西部の航空訓練施設を無人機で攻撃

一方、ウクライナ国防省情報総局が8日夜から9日にかけてロシア西部ボロネジ州にある航空訓練施設を無人機を使って攻撃したと、ウクライナメディアが9日、伝えました。

建物の一部に被害が出ているとしています。

ロシア国防省は9日、この地域で2機の無人機を撃墜したと発表しました。

ウクライナはこのところ、ロシアにある軍事施設や工場などを狙った無人機攻撃を強化していて、ロシア側との激しい攻防が続いています。

ザポリージャ原発 3日連続で攻撃受けたか

ロシアは、占拠を続けるウクライナ南部のザポリージャ原子力発電所の関連施設が、3日連続でウクライナ軍の無人機による攻撃を受けたと発表し、これに対しウクライナはロシアによる自作自演だと反発しています。

ザポリージャ原発への攻撃 IAEAが緊急会合開催へ

IAEA=国際原子力機関のグロッシ事務局長は9日、声明を出し、原発の安全性に脅威はないとしながらも「背後にいるのが誰であろうと、彼らは火遊びをしている。極めて無責任で危険でやめなければいけない」と述べ、強い危機感を示しました。

IAEAの理事会はロシアとウクライナの要請を受けて、今月11日、緊急の会合を開くことを決めました。