野球部“不祥事”調査報告に応じず 盛岡誠桜高校の校長を処分

岩手の盛岡誠桜高校が不祥事が疑われる事案に関する調査や報告に繰り返し応じていないとして、日本学生野球協会は校長に対しておよそ6週間の謹慎処分にするとともに、学校側に来月10日までに調査報告書を提出するように求めました。

盛岡誠桜の野球部をめぐっては、去年8月以降に引退した3年生による飲酒や指導者による不適切な言動など不祥事が疑われる事案があったということで、高野連=日本高校野球連盟は調査の実施と結果の報告を求めていましたが、学校側が応じなかったとして日本学生野球協会に処分を申請しました。

協会は9日、審査室会議を開き、高野連が調査と報告を繰り返し求めたものの学校側が応じなかったことは日本学生野球憲章の報告義務に違反しているとして、この春まで部長を兼務していた校長について10日からおよそ6週間の謹慎処分としました。

合わせて、来月10日までに調査報告書の提出を求めていて、今後の審査室会議で提出の有無も含めて審議することにしています。

学校側はこれまでの取材に対して「教育機関として必要な調査は行い、報告書も出している。調査に応じないと決めつけるのは納得できない」などとしています。

野球部は、今月始まる春の岩手県大会には出場できるということです。

協会によりますと、調査と報告に繰り返し応じなかったとして処分が出されるのは初めてだということです。

日本学生野球協会 盛岡誠桜高校のほか12件の処分を発表

日本学生野球協会は9日の審査室会議で、岩手の盛岡誠桜高校のほかに12件の処分を発表しました。

このうち、春夏合わせて7回甲子園に出場している神戸市の滝川第二高校の野球部で37歳の監督が生徒に対して複数回、人格を侮辱するような不適切な発言をしたとして6か月の謹慎処分としました。

学校によりますとこの監督は問題の責任を取るため先月15日に辞任としたということです。

このほか2016年に夏の甲子園に出場した東京の八王子高校の41歳の野球部の助監督について、「だらしなく見えた」として9人の生徒の髪の毛を意に反してバリカンで刈ってスポーツ刈りにしたり、守備練習の一環として素手でノックを受けさせたりするなど不適切な指導や体罰をしたとして1年間の謹慎処分としました。