マスク氏とブラジル司法当局 Xのアカウント制限で激しく対立

旧ツイッターのXを所有するイーロン・マスク氏は、ブラジルの司法当局から命じられたとする複数のアカウントの制限を解除すると明らかにしました。ブラジル側は言論の自由を守ると主張しているマスク氏と対決姿勢を強めていて、両者が激しく対立する事態となっています。

アメリカのソーシャルメディア大手、旧ツイッターのXは6日、ブラジルの司法当局から複数のアカウントを制限するよう命じられ、詳しい内容の公表について当局から禁止されているなどと発表しました。

この発表のあと、Xを所有するイーロン・マスク氏はこうしたアカウントの制限をすべて解除すると明らかにしました。

マスク氏は理由について、ブラジル側が巨額の罰金を科すなどと圧力をかけているとしたうえで、「利益よりも原則は重要だ」と述べていて、言論の自由を守ることが優先されると主張した形です。

この問題をめぐっては、ブラジルの司法担当の閣僚が偽情報の対策などを念頭に「SNSの規制が急がれている」などと投稿し、マスク氏と対決姿勢を強めていました。

マスク氏が制限の解除を明らかにしたあと、ブラジルの司法当局は7日、マスク氏について司法妨害の疑いで調べているとロイター通信など複数のメディアが伝えていて、両者が激しく対立する事態となっています。