曽我ひとみさん 市役所の拉致被害者対策係で勤務 新潟 佐渡

北朝鮮に拉致され、その後、帰国を果たした曽我ひとみさんが、4月から新潟県佐渡市の市役所で、拉致問題を担当し、市を訪れる人たちに講演などを行う予定です。

曽我ひとみさんは、1978年8月、佐渡市の自宅近くの店で買い物をした帰りに母親のミヨシさんとともに北朝鮮に拉致され、その後、帰国を果たしましたが、ミヨシさんの行方は今もわかっていません。

曽我さんは帰国後、佐渡市職員として働くかたわら拉致問題の解決を訴える署名活動などを続けていますが、被害者の早期帰国のために活動の機会を増やしたいという思いで、今月1日から市の拉致被害者対策係で勤務を始めたということです。

主な業務としては、全国各地で講演や修学旅行で佐渡市を訪れる子どもなどを対象に、拉致問題について伝えるということです。

曽我さんは「今もなお帰国を果たせていない拉致被害者と家族を一刻も早く会わせてあげたい。母ミヨシは92歳で高齢になっていること、家族会の親世代の高齢化など一刻の猶予もない気持ちが強くなり、今まで以上に関係機関と連携を強くして活動していきたい」とコメントしています。