韓国 軍事偵察衛星2号機打ち上げ 北朝鮮ミサイル発射を監視

北朝鮮によるミサイル発射などの監視活動にあたる韓国の軍事偵察衛星の2号機が、アメリカから日本時間の8日午前、打ち上げられました。一方、韓国の国防相は、北朝鮮が追加の軍事偵察衛星を今月中旬にも打ち上げる可能性があるという見方を示しました。

韓国国防省によりますと、韓国の軍事偵察衛星の2号機は、アメリカ南部フロリダ州のケネディ宇宙センターから、予定どおり、日本時間の8日午前8時すぎ、民間企業のロケットで打ち上げられました。

その後、地上との交信が行われ「打ち上げは成功した」と発表しました。

衛星は高性能なレーダーを搭載し、天候にかかわらず地上の監視が可能になるということで、北朝鮮によるミサイル発射の兆候を探知するなどの監視活動にあたるとしています。

韓国は、去年12月に軍事偵察衛星の1号機を打ち上げていて、来年までに全部で5基打ち上げる方針です。

一方、韓国のシン・ウォンシク(申源※シク)国防相は8日、北朝鮮の追加の軍事偵察衛星の打ち上げについて「いくつか技術的な補完作業が行われているようだ」としたうえで、今月中旬にも強行される可能性があるという見方を示しました。

北朝鮮はキム・ジョンウン(金正恩)総書記の祖父、キム・イルソン(金日成)主席の誕生日を今月15日に控えていて、韓国軍が警戒と監視を続けています。

※シクは「さんずい」に「是」

林官房長官「警戒・監視に全力を挙げていく」

林官房長官は午後の記者会見で「北朝鮮が今後、衛星の打ち上げを目的として発射を強行する可能性はある。引き続き、アメリカや韓国などとも緊密に連携しつつ、必要な情報の収集や分析を行うとともに警戒・監視に全力を挙げていく」と述べました。