米財務長官 中国副首相と会談 EVの過剰生産など集中議論で合意

アメリカのイエレン財務長官は、訪問先の中国で、金融や経済政策などを統括する何立峰副首相と会談し、中国によるEV=電気自動車の過剰生産の問題などをめぐって集中的に意見交換を行うことで合意しました。

アメリカのイエレン財務長官は、6日までの2日間、中国南部・広州で金融や経済政策などを統括する何立峰副首相と会談しました。

アメリカ財務省は6日、この会談で両国が国内経済と世界経済の均衡ある成長について集中的な意見交換を行うことで合意したと発表しました。

具体的には、中国政府の補助金政策によって、EV=電気自動車など特定の分野で中国の過剰生産が生じ、アメリカ経済に影響が及んでいるなどとして、マクロ経済の不均衡に関する議論を進めるとしています。

イエレン長官は「過剰生産を引き起こす政策からの転換が、アメリカ、中国、そして世界経済に利益をもたらすと確信している」との声明を出しました。

一方、中国国営の新華社通信によりますと、中国は、アメリカがとっている中国への経済や貿易の制限措置に深刻な懸念を表明するとともに、生産能力の問題については十分回答したとしています。

両国の間では、EVへの補助金政策や半導体の輸出規制などをめぐって激しい対立が続いていて、今後の協議で具体的な一致点を見いだせるかが焦点となります。