子どもへの性暴力根絶を 性被害訴えの元タレントらが団体発足

ジャニー喜多川氏からの性被害を訴えてきた元所属タレントたちが、子どもへの性暴力の根絶を目指す団体を立ち上げ、被害をなくすために何が必要か議論する催しを開きました。

6日、東京 新宿区で開かれた催しは、ジャニー喜多川氏からの性被害を訴えてきた旧ジャニーズ事務所の元所属タレント5人が、子どもへの性暴力の根絶を目指し、団体を発足させたのにあわせて開いたもので、およそ110人が参加しました。

この中では、性犯罪や性教育の現状などを4人の専門家が報告し、被害者支援に取り組む上谷さくら弁護士は、去年刑法が改正され性犯罪の規定が大幅に見直されたことを紹介したうえで「加害者を取り締まる法律だけでは限界があり、子どもが被害に気付き、訴えることができる環境作りが必要だ」と指摘しました。

パネルディスカッションでは、専門家が学校での性教育を見直すべきだと指摘したのに対し、元所属タレントたちからは「被害を受けた時は性に関する経験もなかったが、知識があれば防げたかもしれない」といった声が上がりました。

参加した60代の女性は「元タレントの皆さんが声をあげてくれたからこそ問題が取り上げられるようになったので、それをつないでいけるよう私も行動していきたい」と話していました。

団体のメンバーの1人、二本樹顕理さんは「性被害は仮に補償がされたとしても終わらせることができるものではない。自分たちが行動することで問題を広く社会に認知してもらいたい」と話していました。