米財務長官と中国副首相が会談 EVへの補助金政策めぐり議論か

アメリカのイエレン財務長官が中国を訪れ、金融や経済政策などを統括する何立峰 副首相と会談を行いました。互いのEV=電気自動車への補助金政策などをめぐって激しい議論が行われたものとみられます。

アメリカのイエレン財務長官は5日、中国南部・広州で金融や経済政策などを統括する何立峰 副首相と会談しました。

この中で何副首相は「会談の主要な目的はこれまでの良好な意思疎通を基礎として、中国とアメリカの経済関係の安定的で健全かつ持続的な発展を促進することだ」と述べ、両国関係の安定化への期待を示しました。

これに対してイエレン長官は「両国に利益をもたらす健全な経済関係を求めている」と述べた上で「健全な経済関係は両国の企業と労働者に公平な競争条件を提供しなければならない」とけん制しました。

今回の会談でイエレン長官は、EVなどへの中国政府の巨額の補助金政策が過剰生産を引き起こし世界経済に悪影響を及ぼすとして対応を求める考えです。

一方、中国政府はアメリカのEVなどの税制優遇措置は公正な競争をゆがめているとしてWTO=世界貿易機関に提訴しています。

両国政府の間で互いの補助金政策などをめぐって激しい議論が行われたものとみられます。